25th Anniversary TOUR GREATEST ANTHOLOGY -NAKED- 2014,06,22 オリックス劇場 セットリスト 01.BANG THE BEAT 02.Doppelganger <MC 03.PARACHUTE 04.WILD AT NIGHT 05.Girls Be Glamorous 06.COOL 07.CALLING <MC ◆ 08.たどりついたらいつも雨ふり 09.TRUE BELIEVER 10.IF YOU WANT 11.魂を抱いてくれ <MC > 12.STRANGER 13.ONE LIFE 14.IN THE NUDE 15.WARRIORS 16.Weekend Shuffle 17.LOVE & GAME <MC ぁ 18.DRIVE <MC ァ 19.Wild Romance ~ENCORE 20.North of Eden 21.THE SUN ALSO RISES 22.KISS ME ~ENCORE◆ <MC Α 23.JEALOUSYを眠らせて 24.SUMMER GAME <MC А 25.ANGEL
王者たちがそこにいた。飛びっきりの笑顔を見せるアーティストと、それと同じくらいのとびっきりの笑顔で、惜しみない歓声を送り続ける観客がそこにいた。
大阪公演六日目。本来であればこの日がツアーの最終日でした。そう、追加公演が無ければ。それを期待して全国から集まったファンの忸怩たる思いが集まったこの会場の開演前は、意外なほどに落ち着いていました。
皆、思い思いに時間を過ごしています。ライブ会場でしか会えない「ヒム友」との久しぶりの邂逅を喜んでいる人、祈るような姿で開演を待つタンクトップ姿の男性、前日のライブを興奮気味に話す人々・・・そこには、おそらくツアー中、数度の参加を経てここにたどり着いた人々が居ました。そう、「プロ」の観客が。
座席は1階席6列目の中央。これ以上ない見やすい席。無信心な私も、思わず神様に感謝しました。
開演5分前のブザーが鳴ると、皆、静かに立ち上がります。座っている客も、これから始まるライブに備えてストレッチをするなど、皆が思い思いに準備に取り掛かっています。もう、この光景を見て既に、ライブの出来栄えは盤石だろうと確信しました。
いつも通り、開演予定時間ちょうどに客電が落ちます。ものすごい歓声と拍手の中、メンバーが登場し、そして、ステージ中央からヒムロックが登場。大歓声の客席。
序盤はあまり動き回ることなく、ステージ中央で客席の歓声を受け止めるヒムロック。さすがにファイナルのようにいきなり全開とはいきませんが、いつもよりも3割増しに飛ばしています。
調子もよかったと見え、ライブが中盤になると左右に動いて観客を煽っていきます。これまでは「COOL」でタンバリンを使っていましたが、今回は使わず。そういえば、前日も使ってなかったなと、ここで思い出しました(汗)。
中盤のハイライトは何と言ってもバラードセクション。ライティングや背後のモニターの映像もさることながら、楽曲を聴くといろんな思いが胸に去来します。これらの楽曲をよく聴いていた時代のこと・・・仕事や友人や風景など、これまでの人生を振り返りました。
会場内の音は、前日より少しは改善されましたが、相変わらず音が悪い。MCの時はとても聴きやすいのですが、楽曲が始まるとヒムロックの声が遠い。場合によっては音が割れているようにも聴こえました。前日同様、このままいけばグダグダになるのでは?という一抹の不安を覚えました。
しかし、その不安は杞憂に終わりました。「IN THE NUDE」からの客席の一体感は、前日よりもさらに見事なもので、まさにライブハウスのような状態になりました。
音が聞こえなければ自分たちが歌えばいい・・・そんな思いが共有された客席。そんな様子を見てか、ヒムロックがマイクを客席に向ける回数が多くなります。そして、表情が実に楽しそう。グイグイと客席を煽り倒していきます。そしてそれに見事に応える観客。まさに、ヒムロックと観客が25年かけて作り上げてきた集大成を見ることが出来ました。
アンコール。前日は紅蓮のシャツを着ていましたが、この日は紫のシャツを着て登場したヒムロック。バラードを見事に歌い上げ、「KISS ME」で見事な一体感を作り出して、再び舞台袖に消えていきます。
そして二回目のアンコール。いつものようにヒムロックのオチャメな一面が見られて客席が微笑みます。そして、怒涛の「定番」メニュー。勝手知ったる観客が、実に見事な一体感を作り出します。ヒムロックのとても楽しそうな笑顔。見ているこちらが幸せになります。「ANGEL」ではマイク胸当ても見られて、客席大興奮(笑)。そのまま狂乱の中、ライブは終了しました。
ステージ中央で客席を見渡すヒムロック。実に堂々と、とびっきりの笑顔でした。まさしく25年をかけて研磨された熟練のアーティストと、それをたたえる観客、そのどちらもが主役になっているという光景がそこにあった。
完全に脱力した表情でステージを去るヒムロック。鳴り止まない氷室コール。きっと出てこない、もう終わりだろう、そんな思いを持ちつつも、それでも惜しみない氷室コールが長く続いていました。
これはきっと、映像化できない。ここにいた観客でしか分かち合えない感動がそこにありました。参加できて、本当に良かったです。
この日、私の友人がYT氏の投げたピックをゲットしました。無理を言って写真を撮らせてもらいましたが、うらやましい限りです。
欲を言えばキリがありませんが、最後までセットリストは変わりませんでした(汗)。追加公演では、何か新しい楽曲が追加されるといいなぁ。今度リリースされる「ONE LIFE」のカップリング曲の「眠りこむ前に」なんか、誰も知らないから、サプライズ効果抜群だと思うのですが。きっとビート系の、ノリのいい曲だと推測しますが、まあ、演らないだろうなぁ(苦笑)。