歌舞伎俳優の中村福助さん(52)が歌舞伎の女形の大名跡、中村歌右衛門の七代目を来年襲名することが3日、明らかになった。松竹が発表した。歌右衛門の名跡が復活するのは13年ぶりで、福助さんは4日に東京都内で記者会見するとともに、来年、東京・歌舞伎座などで襲名披露興行を行う。 福助さんは昭和35年、人間国宝だった七代目中村芝翫(しかん)さんの長男として生まれ、幼いころから女形の修業を重ねてきた。平成4年に九代目中村福助を襲名。美貌と実力を兼ね備えた人気女形で、当たり役に「京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)」の白拍子花子、「助六」の揚巻(あげまき)などがある。 六代目歌右衛門さんは福助さんの祖父、五代目中村福助さんの弟で、戦後の歌舞伎界を代表する女形。昭和43年に人間国宝に認定され、54年に文化勲章、平成7年に高松宮殿下記念世界文化賞を受けた。平成13年3月、84歳で死去した。
中村福助の歌右衛門襲名が発表されました。2014年3月・4月の歌舞伎座で襲名披露をするそうです。
新しい歌舞伎座が会場したタイミングもあり、色んな筋から2014年くらいに襲名するみたいよ・・・という話は聴いていましたので、いよいよという感じです。
福助の歌右衛門襲名で最大のネックとも言われた、「福助問題」。五代目中村歌右衛門の遺言で、「福助の名跡は一日たりとも空位にするべからず」というものがあり、東京の成駒屋は忠実にそれを守ってきました。福助の場合、児太郎クンが果たして歌舞伎役者としてやっていくのかどうか?が見えなかったこともあり、なかなか難しいのでは?と思われていました。
今回の発表では、その児太郎クンが同時に、十代目中村福助を継ぐとの発表もあり、「福助問題」も解決をしての襲名だったのですね。まずはメデタイ。
本来ならば、児太郎⇒福助⇒芝翫⇒歌右衛門という流れですが、今回は芝翫を飛ばして、いきなりの歌右衛門襲名。福助丈にはますますの芸道精進をお願申し上げる次第です。
芝翫を飛ばしたとなると・・・やはり橋之助丈が芝翫を継ぐのは確実ですね。もともとは立役の大名跡。橋之助丈が芝翫を「歌右衛門になるための名跡」から「立役の名跡」にしていけばいいのではないかと思います。
この襲名披露が、いい意味で歌舞伎復興の起爆剤になればいいなぁ。