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Channel: 心にうつりゆくよしなし日記
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氷室京介 LAST GIGS 東京ドーム三日目レポ

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イメージ 1

KYOSUKE HIMURO LAST GIGS
2016年5月23日 東京ドーム

セットリスト
 <MC  
01.DREAMIN' 
02.RUNAWAY TRAIN
03.BLUE VACATION 
 <MC ◆
04.ハイウェイに乗る前に
 <MC >
05.BABY ACTION
 <MC ぁ
06.ROUGE OF GRAY
07.Welcome To The Twilight 
08.ミス・ミステリー・レディ 
09.16 
10.LOVE & GAME 
11.IF YOU WANT 
 <MC ァ
12.LOVER' S DAY 
13.CLOUDY HEART 
 <MC Α
14.PARACHUTE 
 <MC А
15.BANG THE BEAT 
16.WARRIORS 
17.NATIVE STRANGER 
18.ONLY YOU 
19.RENDEZ-VOUS 
20.BEAT SWEET 
 <MC ─
21.PLASTIC BOMB 
22.WILD AT NIGHT 
 <MC >
23.WILD ROMANCE
 <MC >
24.ANGEL 
~ENCORE  
 <MC >
25.The Sun Alse Rises 
26.魂を抱いてくれ 
27.IN THE NUDE 
28.JEALOUSYを眠らせて 
 <MC >
29.NO!NEW YORK
~ENCORE ◆
 <MC >
30.VIRGIN BEAT 
31.KISS ME 
32.ROXY 
 <MC >
33.SUMMER GAME 
~ENCORE ~ 
 <MC >
34.SEX & CLASH & ROCK’N ROLL 
35.B・BLUE

運命の糸に引き寄せられた5万人が、東京ドームという空間に集まっていた。そして、その糸の中心には、氷室京介というアーティストが立っていました。

ラストライブ。この言葉から連想するものは、決していい意味のものではない。何かが終わるというイメージから、悲しみ、無念、といった光景を連想しがちですが、この日のライブはそのどれにも当てはまらない出来栄えでした。端的に行ってしまうと、

楽しかった、楽しかった、楽しかった。
面白かった、面白かった、面白かった。

というライブでした。

いつもと変わらぬ光景がそこにありました。開演前の東京ドームは、ライブの開始を静かに待つファンで埋め尽くされていました。1日目と二日目には黒いシートがかけられていた外野席部分も、この日は解放されており、まさしく満杯のオーディエンスになっていました。

最終アナウンスが流れると、会場がヒートアップしていきます。そして、開演予定時間を10分ほど過ぎた頃、客電が落ちます。大歓声の客席。

逆光の中登場したヒムロック、既に、鬼の形相になっていました。

ツアーの他の公演とは全く比較にならない、別物のライブが始まります。序盤から客席を煽り倒していくヒムロック、当然大歓声と大合唱で客席は応えていきます。序盤からステージサイドに走りこむヒムロック。この日は、外野席に座る客にも目線を送り、煽っていく余裕を見せています。

序盤のBOOWY楽曲を完璧にコントロールした後、バラードの楽曲が披露されます。「LOVR’S DAY」は少々歌いにくそうでしたが、それでもすさまじいテンションで歌い上げていきます。秀逸だったのは観客の姿勢。私が座っていた場所(アリーナの17列目でした)からは、バラードが始まる前は異様な静寂が流れていました。どのライブでも、こうした雰囲気でも氷室~などと叫ぶ輩がいますが、そうした輩の声が聞こえなかったのは、かなり感心しました。

いつもは崩れがちのバラードセクションを見事に歌い切った後は、ヒムロックに満面の笑みが見られるようになります。中盤以降はノリのいい楽曲が披露されましたが、歌うヒムロックが実に楽しそう。「PARACHUTE」では早くもマイク胸当てが、しかも走り込みの先端で披露されます。当然外野スタンドは大喜び。そんな彼を観客も大合唱で盛り上げていきます。これこそが氷室京介が作りたかった世界なのです。途中、オチャメなMCで客席を大爆笑の渦に叩き込む場面が見られましたが、それでもこの流れは変わることがなく、客席との一体感は増していきます。

後半はもはや狂乱の様相を呈した東京ドーム。ヒムロックが大きく見えます。そして、あの広い広い東京ドームが、何だか日本武道館で演奏しているかのごとき近さに観客を感じます。まさに、ヒムロックと客席の充実ぶりがあったればこその感覚だったと思います。

そのまま本編ラストの「ANGEL」へ。銀テープが噴射され、客席を美しく彩りましたが、この日だけは、テープの裏が青色になっており、それも彩に花を添えていました。

アンコールを待つ間は、スタンド席から見事なウェーブでその時を待ちます。「お約束」でもなく、アーティストに促されたのでもなく、自然的に発生するウェーブはここまで美しいものかと、実に感心しましたし、こうしたウェーブは本当に客席が盛り上がります。

そして、ステージに灯りがともり、ヒムロック登場!丁寧にバンドメンバーを紹介し、ハグしながらメンバーをステージに呼び込みます。バンドメンバーも本当に氷室京介を愛していることがわかります。テッセイ氏も、ヒムロックにハグしにいこうとしていましたが、タイミングが合わず、ちょっと残念そうな表情をしていました(笑)。

バラードの2曲を、これも完璧に歌い切った後は、ノリのいい楽曲が3曲も披露され、ラストは「NO!NEW YORK」でシメるという豪華版。そして、2度目のアンコールを待ちます。

ダブルアンコールも、まさかの4曲披露という予想外の流れ。当然客席は大盛り上がりですし、ヒムロックが実に楽しそうに歌います。ヒムロックの突然の振りに対しても完璧に応えた客席。長い年月を共にした同士だからこそ、この観客だからこそ成しえた光景がそこにありました。

ラストは「SUMMER GAME」。客電を全て点けての演奏。ドームの客席が別の生き物のように見えました。ステージから見たこの光景、さぞ気持ちよかったろうと思います。演奏終了後、深々とお辞儀をし、なかなかステージを去らないヒムロック。丁寧に客席を見まわした後、マイクをステージおいて去っていきます。

これで終わりかと思いきや、終演SEが流れません。まさか、トリプルアンコール??と思いつつ、固唾をのんで客席は見守っています。すると再びステージに明かりがともり、メンバー登場!そして、タンクトップからメッセージTシャツに着替えたヒムロック登場!これには客席大歓声でした。

そして披露されたのは「SEX & CLASH & ROCK’N ROLL」。まさかの2度目のメンバー紹介がありました(笑)。演奏終了後、会場内は暗いまま。何をやるのか見当もつきません。その中で披露されたのは、「B・BLUE」。BOOWYのLASTGIGSよろしく、シャウトしまくっていました(笑)。客席も大盛り上がりで応えます。大歓声と大合唱の中、楽曲が終了。客席に投げキッスをしてステージを去るヒムロック。ステージサイドに「もう十分だ、やりきった」というような表情を投げかけています。その顔はとても充実していました。

終演SEが流れる中、楽屋に引っ込むヒムロックが映し出されています。集まった観客はその後姿に万雷の拍手を送りました。

涙とは無縁のラストライブ。氷室京介、コンプリート。歌詞の間違いが随所にあり、「脳みそがとろけてんだよ」という仕草をはにかみながらする場面もありましたし、モニターのカメラワークがへたくそすぎるという部分もありましたが、それでも、最後の最後で、氷室京介が追い求めていたものが完成しました。多くの人に、そして神様に愛されたアーティストが、「氷室京介」という作品を完成した瞬間が、そこにありました。

終演後はその場を去りがたく、大人しく規制退場を待っていました。しかし、そういう時に限ってすぐに規制解除になってしまいます。解除早すぎるやろ~と思いながら、後ろ髪をひかれつつ、会場を後にしました。私はどうやら、神様には愛されてなさそうです(笑)。

(MC編は別項に記載しました。興味があればご覧くださいませ!)

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